KTM X-BOW GT: EXPERIENCE THE MEANING OF "SUPER SPORTS CAR" COMPLETELY AFRESH
AERODYNAMICS
UNDERBODY
KTM クロスボウ GT の底部に目を向けると、3 ピースからなる完全に平らな、フォーミュラ・レーシングカーゆずりのレース用アンダーボディであることが分かる。
DOWNFORCE
KTM クロスボウ GT は、レースの世界から得たテクニカルソリューションを供給する。KTM テクノロジーがダラーラと共同で開発した独創的な空力デザインは、際立って印象的である。フロント・スプリッター、アンダーボディ、そしてリア・ディフューザーのおかげで、時速 200 キロメートルではおよそ 200 キログラムのダウンフォースが発生する。タイヤにもよるが、横方向の加速度としては 2.0 G まで許容でき、これは、公道走行を認められたどんな量産車よりも大きい。
DIFFUSER
空気はリア・ディフューザーに流れ込むように最適化され、リア・ディフューザーの非対称なデザインのおかげで、アンダーボディにおけるプレッシャー分配を確実にする。リア・ディフューザーはダウンフォースの大部分を発生させる。
MONOCOQUE
BELTS
ドライバーとパッセンジャーは、レースでも使用されている、シュロス製 4 点式( 希望により 6 点式 ) 安全ベルトで保護される。
ROLL BARS
転覆事故においても、モノコックに組み込まれたアルミニウム製ロールバーで、最適な安全性が保障される。それは、車体重量の2.5 倍の荷重に耐えられる。
EXTREMELY LIGHT, EXTREMELY STABLE
カーボンファイバー、エポキシ樹脂、精密な手仕事、高圧技術の4 分野、これらが一つになることで、二重壁、二部分、超軽量カーボンモノコックを生産でき、これはドイツの複合繊維の専門メーカーであるベティエが製造する。その結果は、最高水準の安全性を提供するカーボンファイファー構造として実現され、重量はわずか80 キログラムしかないが、そのねじり剛性は 35.000 Nm/o という信じられないほど高いものである。
TECHNOLOGICAL LEADERSHIP
KTM クロスボウは、複合カーボンファイバー素材で完全に製造されたモノコックを誇る、初の量産車である。これは、かつてレーシングカーのみに採用されていた、先駆的かつ草分け的技術である。
CRASH BOX
車体先端部のクラッシュボックスにより、安全性がさらに増している。そのカーボン-アルミニウム・サンドイッチ構造のおかげで、FIA-GT やフォーミュラ 3 の厳しい安全規定にすら準拠している。
THE SCREEN
SIDE WINDOWS
KTM クロスボウ GT のサイドウインドウはドアでもあり、ガスを充てんした緩衝装置のおかげでその開閉は実に滑らかだ。場所を節減するため、ドアヒンジはほっそりした A ピラー内に設けられており、ロッキング機構はモノコックに直接取り付けられている。
FRONT SCREEN
新型 KTM クロスボウ GT の最重要部分は、積層安全ガラスから製造される。洗練された技術的ソリューション ( とりわけ目立たない組み込み加熱ワイヤ ) のおかげで、スクリーンは素早く除霜するため加熱可能で、1 本のウインドスクリーンワイパー、および洗浄ワイプ機能と共により、常に全般にわたる視界が確保される。
WIND DEFLECTOR, SUN VISORS
空気の流れと太陽は、適切な手段により正しい対策を行っていたとしても、やはり脅威である。ロールバー間のウインドデフレクタによってインテリアの乱流を防ぐことができ、ほこりから効果的に保護される。 そして、持ち運び用可能なサンバイザーは、スクリーンのどんな部分にも素早くかつ簡単に取り付け取り外し可能である。
CHASSIS
SPRINGS AND DAMPERS FROM WP
シャシーやテストドライブの第一人者ロリ・ビコッティと並んで、WP サスペンション社がKTM クロスボウ向けのスプリングやダンパーの開発に、初期の初期から関与していた。クロスボウの構成についてのこうした熟練性と蓄積された経験は、初期の初期から「GT」に感じることができる。
MICHELIN PILOT SUPERSPORT
高性能タイヤが、特に、KTM クロスボウ GT を含めたスーパースポーツカーや超高性能分野向けに開発された。これによって、最も過酷な状況下における安全性、とりわけ、乾いたあるいは濡れた状況下の双方において素晴らしいハンドリング性能が提供される。
PUSHROD SUSPENSION
前方車軸のプッシュロッド・シャシーは、フォーミュラレースの世界から直接派生したものであるが、調整可能な反動ダンピングと並んで、高速および低速時の構成における圧縮ダンピングがその特徴である。このようなサスペンションシステムが、量産車両に用いられることは非常に稀である。なぜなら、システムが高価で複雑だからであるが、その乗り心地は比較にならない。
BRAKES FROM BREMBO
強烈なパワーには同水準のブレーキ性能が必要となる。KTM クロスボウGT は、ブレンボ製ブレーキシステムを使用しており、前方車軸には、内部換気、直径 305 ミリメートルのスロットディスクの4 ピストン固定キャリパーブレーキが使用されており、後方ブレーキには、直径 262 ミリメートルの2 ピストン固定キャリパーブレーキが使用されていることが特徴である。
GRAN TOURISMO
LUGGAGE SYSTEM
「グラン・ツーリスモ」と表現すると、常にラゲージという言葉がついてまわる。KTM はこの事実に前向きに向き合った。クロスボウ GT 専用のラゲージシステムを開発するというアイデアは、初期のオープントップ2 シーターで、そして未だ伝説のなっているスポーツカーを思い出させる。
COMING HOME DEVICE
ドライビング・エクスペリエンスから気を散らすあらゆるものを排除する。KTM クロスボウはこの要件を素晴らしい水準で満足している。 そして、「GT」もそうである。にもかかわらず、「カミングホームデバイス」のおかげで、布製の幌を車体内に収納可能となり、KTM クロスボウ GTのインテリアにあるものすべてを完全に乾いた状態に保つことができる。
CENTRE CONSOLE
新型コントロールが、KTM クロスボウ GT のセンターコンソールに組み込まれた。ここには、ウインドスクリーンのワイパー、スクリーンの洗浄ワイパーシステム、インテリアの換気暖気、およびウインドスクリーンヒーターのスイッチがある。「GT」の細部には、別の実用的なものがある。足元スペースの照明である。
DRIVING COMFORT
新型KTM クロスボウGT は、その吸気系に関する確かな印象から、真のグラン・ツーリスモとなっている。スクリーンとドアが共同で生み出す「ヘルメットバイザー効果」は、斬新なデザインが効果的に進化したものとなっている。しかし、「GT」はまた、そのレース遺伝子を忘れることなく、ドライビング・コンフォートを信じられないような水準で提供する。望みさえすれば、非常に快適に運転できる真のスーパースポーツカーなのである。
VENTILATION/HEATING
KTM クロスボウ GT 前方にある新型吸気装置は新鮮な空気を引き込む。改良された、より効果的なヒーターのおかげで、必要なだけ必要な時に、空気がより強力なファンを通過し、夏には快適な換気を、そして冬にはインテリアに熱を提供する。
ここに述べるとおりのまさしくスーパースポーツカーの登場かもしれない。それは、目を見張るような外観、突出した技術、息を飲むような性能、あるいは伝統ある歴史によるものか。しかし、KTMクロスボウGT のように、徹底的にかつ妥協することなく「スーパースポーツカー」という呼び名がふさわしい車は他にはない。高い技術、安全、駆動力そして外観において類を見ない車であったクロスボウ R をベースにして、オーストリアのメーカー KTM は、並はずれた特性を、ヘルメットを被ることなく味わうこともできる車をこの度開発した。上品で、フレームのないウインドスクリーン構造は、ドライバーとパッセンジャーをヘルメットのバイザーと同様に包んで保護するため、搭乗者は自身のヘッドギア無しで済ますができる。しかし同時に、純粋なドライビング・エクスペリエンスや、画期的な KTMクロスボウの斬新な設計を損なうこととは無縁で、むしろその反対である。
KTMデザイン手法の進化は、車体構造部分をより生き生きさせているのと同時に、ボディー表面上に描かれた数本シャープなラインはボディーラインをよりクリアに見せることに貢献している。エンジンカバーには、現在魚のえらのような換気スリットがあるが、それが後部車体構造部分と広範囲にわたり連結し、その新たな形状と相まって、後方部をより一層筋肉質で力強い外見としている 。前方から見ても、その新しい外観に驚かされる。ヘッドランプの縁取りがより細くなり、ボンネットは驚くような角度でフロント・スプリッター上に取り付けられている。これにより、KTMクロスボウ GT の前方部はさらに引き締まった外観となっている。ウインドスクリーンやサイドウインドウといった新たな部分は、互いに切れ目なく融合し、「ヘルメットのバイザーのような効果」を生みだしている。 フレームのないウインドスクリーン上端部は、外側と内側間の流れるような移行を確実にする。 ウインドスクリーン上端部は、リアボンネットまで仮想ライン上で繋がっており、車により大きな駆動力を与える。新型 GT は、より広く、低く、コンパクトで力強い外観となっている。抵抗を減らし、よりダウンフォースを生むために空力特性が改善され続けてきたのは、言うまでもない。もし他に何かあるとすれば、このKTMクロスボウに受け継がれているレース遺伝子による。
KTM クロスボウGTの技術的基盤は、エンジンパートナーのアウディから提供される2 リットルTFSI エンジン、そして公道を合法的に走行可能な製造車としては他に類を見ないカーボンモノコックを搭載する「R」に基づく。それゆえ、数々のレースシーンを思い起こす装備がインテリアに見られるのも、それほど驚くことではない。固定式レカロシートシェルは、カーボンモノコックに直接取り付けられ、シュロス製 4 点式安全ベルトと同時に必要な時にはいつでも最高の安全性を確保するが、スライド式ペダルボックスや、高さと奥行きが調整可能な多機能ステアリングホイールと同様の、KTM クロスボウ GT の標準装備品の一部に過ぎない。スーパースポーツカーでは前例のない経験に基づいた人間工学は、ウインドスクリーンにもかかわらず他の追随を許さずほとんど変化していない。短くすらりとしたA ピラーは、コーナリング時においても視界にほとんど影響することはなく、全体として完璧なのだ。
KTM クロスボウGT は、実証済みモデルのレース遺伝子の恩恵を受けており、要望に答える形でウインドスクリーンを導入し新たな特性を組み合わせた。インテリアに関しても、新細部を多く見ることができる。特にセンターコンソールは完全に改良された。シフトレバーの後ろには、基調となっていたアウディのエンジンを始動停止する ON/OFF ボタンはもはや存在しない。しかし、ウインドスクリーン用ワイパー、スクリーン洗浄ワイプシステム、インテリアの換気暖気、およびウインドスクリーンヒーターのスイッチ類が整然と備え付けられる。技術的に洗練されたソリューションにより、ウインドスクリーン中に特に薄い加熱ワイヤを組み込むことが可能となり、通常の標準的なソリューションと異なり、光の少ない状況下でもワイヤはほとんど目立たない。
TECHNICAL DETAILS
ENGINE
Design | Inline 4-cylinder gas engine with direct injection, exhaust turbocharging with intercooling |
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Displacement | 1.984 cm³ |
Performance | 210 kW (285 PS) @ 6.400 1/min |
Maximum torque | 420 Nm @ 3.200 1/min |
Valves | 4/Zylinder, DOHC |
Fuel consumption | 8,3 l/100 km |
CO₂-emission | 189 g/km |
CHASSIS
Length x Width x Height | 3.738 x 1.915 x 1.202 mm |
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Wheelbase | 2.430 mm |
Turning radius | 10,8 m |
Wheeltrack front / rear | 1.672 / 1.626 mm |
Power train | Rear wheel drive with mechanical limited-slip differential |
Transmission | 6-speed gearbox, manual |
Tyres front / rear | 205/40 R 17 / 255/35 R18 |
Height of center of gravity | 390 mm |
Fuel tank capacity | 40 l |
Weight excl. fuel | 847 kg |
Top speed | 231 km/h |
Acceleration 0-100 km/h | 4,1 s |
Deceleration 100-0 km/h | 32,9 m |
Aerodynamic downforce 100 km/h | 25 kg |
Aerodynamic downforce 200 km/h | 100 kg |
Lateral acceleration | > 1,5 g |
Static weight distribution (front / rear) | 38:62 |